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曝書   春旭

 今年は土用に入ってもはっきりとした天候に恵まれずにいますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 関東地方以北ではまだ梅雨明け宣言が出ていないので、暑中見舞いという雰囲気でもありませんね。

 タイトルの曝書(ばくしょ)とは、書物の虫干しのことです。
 以前、栃木県の史跡足利学校を訪れた際、大勢の職員が多数の貴重な古文書を日向に持ち出して虫干ししている光景に遭遇しました。
 その時に係員から聞いたのが、この曝書という言葉です。毎年立秋前の土用の今頃の晴天の日を選んで行っているとのことです。
 帰宅して「曝書」を辞書で調べたところ、なる程夏の季語に分類されておりました。
 因みに書物を食い荒らす虫は、紙魚(しみ)とか死番虫(シバンムシ)が知られていますが、書物をトンネルを掘る様に食い荒らすのは、シバンムシの方だそうです。
 足利学校の文献とは比べようがありませんが、我が家の遠い先祖は幕末まで武蔵の国の某地で代々名主を務めていたそうで、以前その本家に行った折に保管してあった古文書を見せてもらったことがありました。何が書いてあるのか判読出来ない小難しそうな書物が多い中、徳川十二代将軍家慶時代に編纂されたと思われる一種の風俗生活百科事典の様な書物と、いわゆる絵草子の様な書物が特に虫食いによる被害が甚大でした。
 やはり虫共も、お堅い内容の書物より軟らかな内容の書物の方が好みなのかも知れませんな。

 そこでカシャッと一句!  
  曝書
   「古文書はかくも旨しか曝書せり」  春旭

 写真は、銀座の裏通りにある変わった壁面が特徴的なデザインのビルです。虫食いの被害に遭った古文書に見立てましたが、そう見えますでしょうか?
 

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6月句会結果報告  浩助

<6月例会/平成28年6月8日(水)・投句13人>
【兼題=鯉のぼり】 ※順不同/カッコ内は得票

歓声を浮力となして鯉のぼり…春旭
疾風を背骨と化せり鯉幟…京子(2)
大利根の風を束ねる鯉のぼり…晃也(2)
泣きじゃくる児も見上げいる鯉のぼり…みすず(1)
鯉幟夜空の川が故郷と…彦坂
五年ぶり村に赤子や鯉のぼり…ふらり(4)
阻(はば)まれる地位協定に幟立つ…舜規
植木刈る息子跡継ぎ鯉のぼり…千賀子(3)
大漁旗代わりに今朝の鯉幟…タケウマ(2)
のらりくらり都庁を泳ぐ鯉のぼり…浩助(2)
都会へと巣立ちし軒の鯉のぼり…伊都子(2)
江戸っ子になり切れぬまま鯉のぼり…さちえ(3)
風をよけのらりくらりと鯉のぼり…邦彦(1)

次回の句会は8月10日(水)です。
兼題は「萩」です。



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洗車雨   春旭

 7月6日に降る雨を「洗車雨(せんしゃう)」と言います。
 この季語は、彦星が明日の七夕の逢瀬に備えて乗って行く牛車を洗っている水になぞらえているのだそうです。
 因みに、七夕に降る雨は「洒涙雨(さいるいう)」と言います。その意味は昨年7月の小生のブログに載せてありますので、そちらを参照なさって下さい。
 
 そこで、カシャッと一句!
  洗車雨
   「洗車雨やいまだ過去とはならぬ恋」  春旭

 織姫彦星にとって明日の七夕は通算何回目の逢瀬になるのだろう?それこそ気の遠くなる程の回数でしょうな。
 それでも、二人の恋心は何千年経とうが決して色あせない。益々燃え上がって、しかも現在進行形。並の男女なら、この遠距離恋愛はとうの昔に終っていることでしょう。偉いな~!見上げたものだな~!そりゃそうだ、相手は天上の星だもの(笑)
 私の様な凡人俗人には真似ができません。お二人の爪の垢でも煎じて飲まなければいけませんな。
 今日は今のところ雨の降る気配はありませんが、今ごろ彦星は牛車を念入りに洗っていることでしょう。
 無事七夕の逢瀬が叶いますよう、お祈り申し上げます。

 昨年7月の拙作「洒涙雨」に頂いたさちえさんのリクエストにお応えして、一年がかりで「洗車雨」のフォト575を作ました。
 その割には、駄作の域を抜け出せていませんでした。でも、お陰で「春旭拙作集」をまた一つ増やすことが出来ました。(感謝)

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Author:銀座フォト575
偶数月 第3日曜日 京橋区民館
写真に575を詠んで楽しむ会です

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