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十日夜(とおかんや)  春旭

 今日11月21日は、旧暦の10月10日にあたります。今日は田畑の神様が山へ帰る日だそうです。主に東日本の農家では、この日に「十日夜」と称する年中行事をするようです。(西日本では「亥の子」と称しているとか)
 この夜に稲の収穫や田んぼを無事守って下さったことに感謝し、山へ帰る神様にお菓子や団子餅などを供え、藁鉄砲を作って地面を叩きながら掛け声を上げて害虫害獣を威嚇しながらみんなで神様を見送るという風習です。
 因みにこの「十日夜」あまり馴染はありませんが、歳時記には冬の季語として載っています。
 
 そこで、カシャッと一句!
  十日夜1
    「山裾へシェーンは消ゆる十日夜」  春旭

 懐かしい西部劇の主人公シェーンは、悪漢共から開拓農民を守ってワイオミングの山の彼方へ去って行きました。
 田の神をシェーンに譬えました。彼が倒した悪漢共はさしずめ田を荒らすモグラ共というところでしょうか。
 何で日本土着の風習を詠んでシェーンが浮かんだのか自分でも?です。おそらくあの映画が、日本の股旅物に通じるところがあるからなのかも知れません。

Tag:未分類  comment:4 

Comment

浩助 URL|
#- 2015.11.21 Sat22:33
春旭さま
さすが、名作の陰に多作ありの譬えどおり、
没になったお題「みのむし」に対しても力作5連発。
春旭さんの日頃のご精進ぶりが偲ばれるエピソードでした。

僕は4番目の「みのむしや独り籠もりて推敲す」が好きですね。
まずクラシックな電灯の映像がとても美しくていいです。
なにやら洋行帰りの文豪の書斎など想像してしまいます。
先ごろ明治村へ行ってきましたが、鴎外・漱石の書斎に
あんな電灯が似合いそうな気がしましたよ。

推敲というのはまさしく孤独な作業ですね。
内側はぬくぬくと温かい「みのむし」の薄皮のすぐ外は
己の表現するところの全く通じない冷酷な世界。
その中に在って文章を欝々と吟味・反省している作業が
いかにも俳句者のささやかで深い苦悩というものを
表しているように思えてきます。

多作な春旭さんでも推敲に苦労されていることがわかり
とても共感を覚えました。

この「十日夜」とシェーンとの取り合わせもなかなか面白いですね。
各地で行われる農村行事「田の神送り」の神を西部劇のヒーローに見立てた
春旭さんの柔軟でハイブリットな発想には感心します。
(背は低かったけど、主役のアラン・ラッド、カッコよかったですねー)
もっとも勧善懲悪のシェーンが馬に乗り無言で去っていくラストシーン、
解釈のひとつに、実はすでに撃たれて死んでいた…という説もあるのだとか。

だとすると、死んでそののち日本に渡って田の神になり(笑)、
春旭さんのフォト575で甦ったという珍説も成り立ちますね!

それにしても、老若男女や子供たちがお菓子や団子を供えて
唄いながら田の神様に感謝をささげ山までお送りする…
なんと美しい行事でしょうか。

先日のTVニュースで、日本人には何の精神的裏付けもないのに
どこかの西洋の仮装祭りを真似て街で大騒ぎしている
バカガキやバカ親たちを見て、本当に泣きたくなりました。

日本にはこんなに美しい風土や自然の恵みに感謝する行事が
ちゃんとあるのにね。














春旭 URL|
#- 2015.11.23 Mon13:35
 浩助さん、コメントをありがとうございます。

 「みのむし」は駄句のオンパレードで失礼しました。にも拘らず、大変深い読みをして頂き感謝申し上げます。

 「十日夜」は、西洋のハロウィンにどこか似ているところがありますね。日本でも近頃この西洋の祭りが流行の兆しを見せておりますが、日本のは本来の祭りの趣旨と違って、コスチュームの方に重きを置いた単なる仮装行列の様相を呈している感があります。その内クリスマスやバレンタインデーの様に、日本流の祭りに変貌を遂げて定着していくんでしょうね。

 古い映画は、最近のビデオやDVDの功罪で好むと好まざるとにかかわらず思いがけない評価や非難を受けることがあります。
 「シェーン」の映画の罪の例を挙げれば、ラストシーンでシェーンが去って行く背景のワイオミングの山々の麓を疾走する自動車が小さく映り込んでいるというのがあります。西部劇に自動車、ミスマッチもいいところですが、言われなければ誰も気づきませんよそんなこと。それ以来そのことが気になって、ラストの感動が薄れます。もっとも、日本の時代劇でも電信柱が映り込んでいたり、タイヤの轍がはっきりと見て取れる地面で平気でチャンバラをやっていたりするのですから、他国の映画のことは言えません。
 功の例を挙げれば、浩助さんご指摘のシェーン死亡説。あの映画の監督はそんなつもりで演出をしたのではないでしょうが、後に何度も見返しをしたファンがそういった死亡説を流して話が膨らまったのでしょう。
 俳句やフォト575で、作者にとって思いがけない評価を受ける時があるのと似た所がありますね。




 
たんと URL|
#/LMPCG5A Edit  2015.11.24 Tue16:19
「十日夜」についてはワタシもあまり馴染がないのですが
ワタシの故郷、南九州では稲田の一角に「田の神」と呼ばれる
お地蔵さんが座しておられます。同じような風習と云えそうですね。
「開拓農民を守ってワイオミングの山の彼方へ去って行った」シェーンを
連想されたところが面白いですね♪
春旭 URL|
#- 2015.11.24 Tue19:49
 たんとさん、コメントをありがとうございます。

 外国の祭りも結構ですが、こういう日本古来の風習も遺ってもらいたいものですね。
 下五に「十日夜」の季語は遣おうと思っていたのですが、上五中七が浮かばず苦吟していたところ、突然ふっと「シェーン」が降りてきました。長く俳句をやっていると、たまにこういうことってありますよね。田の神様が手助けをして下さったのかも知れません。
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