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4月例会作品①  春旭

   猶も帰る鳥
   「鳥帰る空は茫漠識りてなほ」   春旭 

 秋から冬にかけて日本に渡って来た鳥たちは、春になって北方の繁殖地へと帰ります。それこそ、気の遠くなる程長い距離を。
 中には、目的地までたどり着けず途中で息絶えてしまう鳥たちも少なからずいることでしょう。帰る鳥たちは、空は果てしなく広くてとりとめのないものと識っているのかも知れません。
  句の「識る」とは脳に納めて培うもので、単なる「見た」「触れた」という一旦は脳に取り込んでもすぐに忘れ去る「知る」と、そこが決定的に違うような気がします。
 空は茫漠と識りつつなお、命を懸けて飛び続ける鳥たちの健気さに私は時として心を打たれるのです。

Tag:例会  comment:2 

Comment

さちえ URL|
#gNua.iK. Edit  2016.04.22 Fri20:49
 まず、お写真にビックリ!
 まさか、ウインドウ越しとは思いませんでした。
 そして、文字の配置の妙。私も写真で遊ぶことが大好きですが
 このスッキリさ、勉強させて頂きました。
 それに、「知る」と「識る」の違いの説明にガッテン!ガッテン!です。
春旭 URL|
#- 2016.04.23 Sat18:29
 さちえさん、お褒め頂き恐縮です。写真の鳥がもっと高く、もっともっと遠くへと飛んで行きそうです。(笑)
 皆さん本物の鳥だと思われたようで、その意味では成功しました。鳥の下の広めの空間が茫漠を表現しているのだろうと思われたでしょうが、実はその逆で、あれ以上カメラを上に振ると窓枠が写ってしまって手品のタネがバレてしまうのを防ぐ苦肉の策でした。結果としてそこから「茫漠」の措辞のヒントを得ました。
 文字入れもあの空間に入れないと、写真が間延びしてしまうのを防ぐ意味もあったからなんです。
 それと・・・。おっと!創作の種明かしはこの位で止めておいた方が良いようで・・・。
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